NTTコムウェアは、「Deep Learning画像認識プラットフォーム」 のクラウド版を6月30日より販売すると発表した。「監視・検閲」「保全・点検」「製品検査」の各分野におけるAI利用をさらに促進する。
「Deep Learning画像認識プラットフォーム」はNTTグループのAI「corevo」を構成する「画像不適切度合い判定技術」「ディープラーニングによるリアルタイム人物検出技術」「道路不具合自動検出システム」で共通に利用されるAI技術をプラットフォーム化したもの。同社はインストール版を2017年3月1日より販売している。
用途としては、監視カメラの映像をもとに異常常態を判断する、ビル壁面の現地視察やドローン等で撮影した壁面写真をもとに、ビルの劣化度合いを判断する、場の製造ラインにおいて、稀に発生する製品不良を確実に検出して出荷製品から除去するなどの用途が想定されている。
今回販売を開始するクラウド版は、インストール作業等は不要で、学習用画像を用意すれば、すぐにAI作成を開始でき、ライセンス費用のみでAI導入が可能。AIはビジネス拡大や業態転換などに応じて、必要な処理能力を増減できるという。
また、今回NTTコムウェアは、フロンティアコンストラクション&パートナーズ(FC&P)と連携して、「Deep Learning画像認識プラットフォーム」(クラウド版)活用し、同社の新築マンション竣工検査へのAI導入に向けた実証実験を、2017年7月より実施する。
実証実験では、NTTコムウェアの「Deep Learning画像認識プラットフォーム」(クラウド版)をFC&Pの新築マンション竣工検査の一つである仕上検査 (仕上面各所のキズ・汚れ・他の確認) に適用し、その有効性検証を両社連携して行う。
FC&Pが仕上面のキズ・汚れ・他の画像群を用意し、NTTコムウェアがその画像群を学習した画像認識エンジンを作成。学習用画像群とは別の仕上面画像を画像認識エンジンに与えた結果をもとに、専門知識を持つ技術者による検査の精度にどこまで迫れるか確認する。 実証実験の結果をもとに、NTTコムウェアとFC&Pで連携して、仕上検査への「Deep Learning画像認識プラットフォーム」(クラウド版)の適用可能性の検討を進めていくという。