凸版印刷は4月7日、透過型ディスプレイと高輝度ディスプレイを組み合わせ、動的・立体的な演出を可能とした新しいデジタル・サイネージ・システム「デュアルサイネージ BOX」を開発したと発表した。大型商業施設における製品のプロモーションや、イベントでの企画展示など店頭での集客支援ツールとして、流通業界や小売業界に向けに販売する。

構造イメージ

新システムは、透過型ディスプレイと高輝度ディスプレイのそれぞれに別の映像を投影し、その間に展示したいオブジェを設置することで、映像とオブジェを一体化させた、動的かつ立体的な演出が可能。

また、前面の透過型ディスプレイと背面の高輝度ディスプレイに投影する映像を連動させることで、静的なオブジェに動きを与える演出ができる。動的・立体的な手法で展示を演出が可能なため、アイキャッチ性が高く、集客効果が期待できるという。さらに、操作パネルやボタンを付加すれば、イベントや展示会で来場者自らが楽しめる体験型のサイネージとしても利用を可能としている。

同システムは第1弾として、JR東日本の「エコステ」モデル駅整備の取組み紹介のツールとして、4月8日から新潟市の信越本線新津駅の待合室スペースで公開する。同社は電車のブレーキにより発生する電力を駅設備の電力として再利用できる仕組みを、体感しながら学べる展示ツールとして同システムを採用した。

JR新津駅での採用イメージ

価格(カスタマイズ費用やコンテンツ制作費、運搬費、設置作業費などは含まない)は、筐体タイプ(47インチディスプレイボックス)で300万円から。2017年度に関連受注を含め約1億円の売り上げを目指す。