ニコンが10月、初めてアクションカメラを発売。360度撮影が可能で4K対応しているものなど個性的な3種類のカメラだ。カメラメーカーとして約100年の歴史を持つ同社が、満を持してアクションカム市場に登場することになるが、決して大きいとは言えないアクションカム市場への参入。遅いとも見えるが、同社の狙いは……?

発売するのは、全く違う使命を持った3種

ニコンが初めて販売するアクションカムは3種類。360度撮影が可能な「KeyMission 360」とアクションカムのスタンダードなタイプの「KeyMission 170」、携行性と機動力が特徴の「KeyMission 80」だ。

360度撮影が可能な「KeyMission 360」

アクションカムのスタンダードなタイプの「KeyMission 170」

携行性と機動力が特徴の「KeyMission 80」

さまざまな過酷なシーンに耐えられるような防水性と耐衝撃性能、そしてニコンが従来から持っている画質のよさを兼ね備えていると、同社が自信をもつ製品。

企画部マーケティング課の鳴澤学マネージャーによると「ターゲットは新しいものに興味を持ちやすい30代から50代の男性。そして、アクティブにスポーツなどの活動をしている人。使命を持っていろんなチャレンジをする人」だという。

使命。そんなところから製品の名前が名づけられたという。

これらのアクションカムは、スマートフォンで、専用のアプリケーション「SnapBridge」をダウンロードし、Bluetoothで接続すると、撮影中の映像がオンタイムで確認でき、同時にデータもスマホ内に収められる。

アクションカム市場

アクションカムといえば、山や海などアウトドアスポーツ中の光景を撮影することに最適に作られたカメラ。小型で、自転車や、サーフィンなどに取り付けられ、臨場感のある映像を撮ることができるのが特徴だ。

アクションカムの代名詞となっているGoProは、製品を使って撮影された映像がSNS投稿され、拡散したことが大きな飛躍につながったなど、SNSの普及とともに市場が拡大。既存のデジタルカメラ市場などと比べるとまだまだ市場は小さいものの、今後も期待される市場といっていいだろう。

ただ、躍進したGoProもここのところ販売台数は思わしくない。市場の成長は今後鈍化するとの見方もでてくるだろう。そんな市場に、参入していくニコン。今あえて参入する理由は……。