欧米の先例を見本として日本も国際的な宇宙ビジネスの拡大を目指す「宇宙活動法」と商業衛星による画像の利用や管理を規制する「衛星リモートセンシング法」の2つの法律が9日成立した。政府は2法を施行し、宇宙ビジネスの環境を整備し、ベンチャー企業の参入を促す。

写真 11月2日に気象衛星ひまわり9号を搭載して打ち上げられたH2Aロケット。現在打ち上げロケット事業は三菱重工業に移管されている(写真はJAXA提供)

政府は2つの法案を3月4日に閣議決定し国会に提出。11月9日には衆院に続いて参院の本会議で可決、成立した。宇宙活動法は、これまで宇宙航空研究開発機構(JAXA)を中心に国が担っていた法制度を改め、民間がロケット打ち上げや商業衛星運用などの宇宙開発関連事業に参入しやすい環境をつくるのが狙い。こうした事業に許可制を導入し、安全確保のための事前審査も行う。許可した事業者には衛星やロケットに関連する事故により被害が出た場合に備えて損害賠償保険に加入することも義務付けた。

衛星リモートセンシング法案は、解像度2~3メートルなどの詳細画像が対象。商業衛星で得られた画像データがテロなどに悪用されないように安全保障上の制限を設けて画像提供先を限定することを定めている。

米欧、特に米国ではベンチャー企業が安価なロケット打ち上げ事業などに次々と参入して実績を挙げており、日本国内での環境整備が求められていた。

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