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Googleは1月27日(米国時間)、「Research Blog: AlphaGo: Mastering the ancient game of Go with Machine Learning」において、Googleが開発した囲碁プログラム「AlphaGo」が欧州で活躍している囲碁のプロ棋士と対戦し、5戦5勝したと発表した。コンピュータプログラムがプロの囲碁棋士との対戦に勝利したのはこれがはじめてだとされている。対戦は2015年10月5日から9日にかけて同社のロンドンオフィスで実施されたと説明がある。

囲碁は世界中に愛好家がいるボードゲームの1つ。歴史も古く多くの愛好家が囲碁を楽しんでいる。囲碁は二人零和有限確定完全情報ゲームに分類されるゲームで、論理的にはすべての手が先読み可能であるとされている。しかし、手が多すぎるためコンピュータを活用して高速先読みをする方法では、これまで囲碁のプロ棋士のレベルに到達することはできなかった。

今回Googleはこれまでチェスのプログラム「Deep Blue」が取ってきたような高速検索手法を採用せずに、ニューラルネットワークを活用した機械学習の手法を採用。プログラム同士で対戦させ学習を繰り返すことで強化。ほかの有名な囲碁プログラムと対戦しても優れた成果を収めるようになった段階で囲碁のプロ棋士に挑戦し、今回の結果を得たとしている。大量のコンピューティングパワーが必要となるため、実行プラットフォームにGoogle Cloud Plarformを活用したとしている。

ニューラルネットワークを使った学習に基づく囲碁プログラムの研究などはこれまでも行われており、特に新しい手法ではない。今回、Googleが具体的に成果を挙げたことで、この手法が有益であることを示した点が特に注目される。Googleは機械学習のサービスを提供しているほか、そのサービスを利用するための学習にも取り組んでいる。