arcserve Japanは1月12日、バックアップアプライアンス「Arcserve Unified Data Protection 7300 Appliance(Arcserve UDP 7300)」の受注を開始し、2016年2月初旬より順次出荷すると発表した。価格は340万円(税別、5年間の保守サポート含む)。
冒頭にarcserve Japan 社長の江黒研太郎氏は「設立から20年以上にわたりバックアップに注力し、米CA Technologiesから独立して3年目を迎える。今回の新製品は統合バックアップ/リカバリ・ソリューションであるArcserve UDPを核としており、同ソリューションは簡単にバックアップをとりたい顧客や仮想化基盤や災害対策を検討している顧客がターゲットだ」と語った。
新製品はイメージバックアップソフトウェア「Arcserve Unified Data Protection (Arcserve UDP)」がプリインストールされた1Uのバックアップ専用サーバ。保護対象台数無制限のライセンスとバックアップ/リカバリ用に最適化されたハードウェアで、Arcserve UDPの使い勝手をそのままに、中規模環境のバックアップ/リカバリをより簡単かつシンプルに実現。HDDは4TB SAS(RAID 5)×5、RAMは32GBとなる。
新製品の説明を行った営業統括部パートナーアカウントマネージャの中田皓介氏は「ハードとソフトを別々に調達する従来のソリューションと比較し、安価に調達できる(同社比)ほか、バックアップ容量が12TB以上になった場合は2台目以降のバックアップサーバも1つの画面で統合が可能だ。また、イーサネット、SAS、FCなどのカードを最大2つ増設でき、より高速なバックアップ/リストアやテープデバイスへの2次バックアップができる。利用例は混在環境の統合管理や仮想化を検討中のユーザー、仮想基盤の遠隔バックアップを望むユーザーを想定しており、2016年度に500台の売り上げを目指す」と強調した。
新製品の主な特長・機能はバックアップ対象台数の制限なく、Arcserve UDP Advanced Edition相当の機能が利用でき、サーバ台数が変動する仮想化やクラウド移行の過渡期であっても、ライセンスを無駄にすることなく利用可能なほか、ハードウェアのオンサイト修理や5年間のArcserve UDPのメンテナンスが含まれている。
バックアップに最適化されたハードウェア上に、シンプルな操作性でArcserve UDPのコンポーネントがインストールされている。Arcserve UDP 7300として設定ウィザードが追加されており、基本的な設定をするだけですぐに運用を開始できる。
また、Arcserve独自のI2テクノロジによる継続的な増分バックアップで効率よく短時間でバックアップを実行し、重複排除のハッシュ領域用に240GB SSDを標準搭載しているほか、バックアップ先ストレージを12TB内蔵しており、ストレージを調達する必要がない。バックアップ容量が12TBを超える場合は2台目以降を増設しスケールアウトすることも可能。
WindowsやLinuxなどのオペレーティングシステム、VMwareやHyper-Vなどの仮想サーバが混在するシステム環境を共通の画面で管理でき、システムごとに異なるバックアップ方法の標準化に最適だとしている。災害に備えたバックアップデータの遠隔地への転送を少ない回線負荷で実施可能とし、遠隔地やクラウドにバックアップデータを複製することで、災害時にもシステムを復旧することができるようになるという。