東海旅客鉄道(JR東海)は9月9日、線路・電力・信号通信設備の検測専用車両である「ドクター東海」の機能を向上させると発表した。
これは、同社が在来線で導入している「ドクター東海」の検測装置が取替時期を迎えたことによるもの。これまで、線路設備の状態確認にはカメラ画像を用いた画像処理による方法を採っていたが、これを2次元レーザーを用いるセンサによって形状を測定する方法に変更する。これにより、レール締結ボルトの状態など、線路設備のわずかな変化を詳細に把握することができる。
また、電力設備の監視については、現在パンタグラフの監視カメラを1台設置しているが、電車線金具監視カメラを3台新設し、計4台とすることで、多方向から設備状態を把握することができるようにする。従来の係員による目視点検に加え、ドクター東海による電車線金具の点検が可能となる。
さらに、運転台に搭載している沿線状況監視カメラを取り替え、収録画像を現行の40万画素から200万画素まで高画質化することで、より的確に沿線の状況を把握できるようになる。
同社は「ドクター東海」を2編成保有しており、アップグレードしたドクター東海IIは2016年、ドクター東海Iは2017年に使用を開始する予定だ。