丸山: ルーターだけでなく、スイッチを出したのもそうした理由でしょうか?
平野: はい。スイッチも無線アクセスポイントも、お客様のLAN内の課題を解決するための手段であるという位置づけがあります。
機器や配線が入り乱れて把握しきれない近年のLAN管理に対して、我々は何を提案できるのか、そうした視点でスイッチや無線アクセスポイントを出し、細部に至る見える化を進めています。
丸山: 機能を実装する優先順位などはどのようにして決めているのでしょうか?
瀬尾: : かつてはRFCに沿って足りない機能や新しい機能を優先して実装していましたが、最近はお客様の課題解決に向けた我々からの提案、そしてお客様のニーズの強さが実装の方向性を決める要素になります。今では様々な媒体からより多くのお客様の声をいただくことができるようになりました。反面、本質をどう見極めて何を実装していくかを判断する難しさは増しています。
丸山: 改めて、ヤマハならではの強みを教えて下さい。
瀬尾: : まずひとつめは、数多くいただくお客様の声です。それをいかに大事にしているか、これまでの説明でご理解いただけたかと思います。ふたつめは、お客様から高くご評価いただいているサポート窓口です。RT100iの頃から提供していますが、サポートも含めてのヤマハ品質と考えています。そして最後に、新しい価値を生み出そうと挑戦する姿勢です。お客様の課題解決を目指すネットワークの見える化もそうですし、機器管理の機能もそうです。新しい技術をどうお客様の価値につなげるか。そこに挑戦のしがいがあります。
丸山: RTX1210では「継承」と「挑戦」を掲げていらっしゃいました。単にモデル間の機能的な話だけではなく、ユーザーを大事にしながら、挑戦を続けるというヤマハの姿勢にも通じているようですね。本日はありがとうございました。