宿泊先を探す旅行者と、空き部屋を貸したい人を結ぶWebサービスAirbnbは、「Aerosolve」というオープンソースの機械学習ツールを用いてホストの適正な料金設定を支援している。4日に米サンフランシスコで同社が開催したカンファレンス「Open Air 2015」でエンジニアリング担当バイスプレジデントMike Curtis氏が明らかにした。

観光・宿泊のプロではないAirbnbホストが、高すぎず、安すぎない料金を設定するのは難しい。季節やイベントの有無、ライバルのマーケティング活動など様々な要因で適正料金は変動する。SXSWのような世界中から参加者が集まるイベントが開催される時期、料金を上げられるとしても、一体いくらぐらいまで上げられるのか? キャンセルが出た部屋を埋めたいけど、今は貸し部屋の需要があるのか? そんなホストの疑問・悩みをAerosolveは解決する。

SXSW開催期間中、テキサス州オースティンの宿泊施設料金は通常の数倍に高騰する

機械学習を用いた料金アドバイスは「Price Tips」と呼ばれている。Airbnbが蓄積するデータを解析し、様々なシグナルから構築したモデルに、Airbnbホストがリストする宿泊施設(施設のタイプ、場所、レビュー数や評価、予約状況など)を照らし合わせて適正料金を割り出し、毎日アップデートする。Airbnbホストはダッシュボードのカレンダーを見るだけで、料金設定に問題のある日を把握できる。Price Tipsのアドバイスに比べて高すぎる日は赤色、高めは黄色、十分に安い日は緑色で表示される。予約が埋まり始めていて、残りは高めに設定したかったら黄色の範囲に変更するというように、簡単に狙い通りの料金を設定できる。