生涯学習センターの朝日カルチャーセンターは4月22日、同社のWebサイト上に講座のレコメンデーション機能を実装したと発表した。このシステムには、日本マイクロソフトのクラウドサービス「Microsoft Azure」と機械学習機能「Azure Machine Learning(Azure ML)」が採用されている。
Webサイト訪問者の行動履歴(講座閲覧履歴)をAzure MLで分析し、同Webサイトの表示を訪問者の嗜好にマッチするように改善する。Webサイト上での講座閲覧履歴は、Azure上に構築されるサイトコアのWebコンテンツ管理システム「Sitecore Experience Platform」で収集され、蓄積したデータをAzure MLが分析する。この結果に基づいて受講者の興味に合わせた最適な講座情報が、「レコメンド」として画面に表示される仕組みだ。
システムの特徴は、Webコンテンツ管理システムをクラウドサービスであるAzure上に構築した点。機械学習アプリケーションをサーバーにインストールしていた従来方式よりも、分析用ハードウェアの設計や調達にかかる時間と費用を抑えられるというメリットがある。このシステムでは、計画から実装まで約2週間で実現している。また、一般的なSaaS 型のレコメンデーションエンジンと比較すると、10分の1程度のコストで運用できるとしている。
朝日カルチャーセンターでは、今回のレコメンデーション機能の導入により、Webサイト訪問者の滞在時間と講座情報の閲覧数をそれぞれ30%増やすことを目標にしている。これにより、既存会員一人あたりの受講講座数、および新規受講者数を1年間で10%増加させる狙いだ。