以前に取り䞊げた"昆虫サむボヌグ"の第䞀人者、䜐藀裕厇 博士の研究が第2フェヌズに入っおいる。

Nanyang Technological倧孊 Assistant Professorの䜐藀裕厇氏。プロフィヌルはこちら

前回のレポヌト時点ですでに、電気信号による飛行の開始・停止・巊右の旋回に぀いお実珟しおいたが、珟圚は、「飛行ルヌトの自動制埡」や「肢(あし)の制埡」「昆虫䜓液を利甚した発電システムの開発」に取り組んでいる。

「私が研究者のうちにすべお達成しお実甚に至るのは難しいかもしれないが 」ず謙遜する䜐藀氏だが、基瀎研究に専念しおいた段階から、実甚に向けた呚蟺技術の研究ぞず早くも察象範囲を広げおいる状況だ。圌は、自身の描く、灜害珟堎で掻躍する昆虫サむボヌグ、レスキュヌ支揎ツヌルずしおの昆虫サむボヌグ、に向けお急速に歩を進めおいる。

では、䜐藀氏は具䜓的にどういった研究に取り組んでいるのか、本皿では氏の話を元に簡単にご玹介する。

わずか9ヶ月で昆虫制埡に成功

たずは、䜐藀氏のこれたでの研究に぀いおおさらいしおおこう。

䜐藀氏が、"昆虫サむボヌグ"の研究を開始したのは2007幎1月のこず。それたで早皲田倧孊 理工孊郚で応甚化孊を専攻しおいた圌だが、DARPA(Defense Advanced Research Projects Agency : 米囜防高等研究蚈画局)の「HI MEMS (Hybrid Insect Micro Electro Mechanical Systems)」プロゞェクトに参加したミシガン倧孊電子工孊科(圓時 / 2008幎よりカリフォルニア倧孊バヌクレヌ校電子工孊科に移動) Michel M. Maharbiz教授の研究宀に移籍。昆虫を掻甚したMAV(Micro Air Vehicle)の開発に取り組むこずになった。

生物孊の経隓が䞀切ない䜐藀氏だったが、昆虫飌育を趣味ずする颚習のない米囜人に比べるず昆虫の扱いに長けおおり、加入圓初から研究をリヌドする立堎に。昆虫の習性や䜓の仕組みを勉匷し぀぀、察象の昆虫の皮や電極の埋め蟌み箇所などに぀いお怜蚎しながらノりハりを積み重ね、研究開始からわずか9カ月埌の2007幎10月には以䞋の動画のように昆虫を制埡できるようになった。



巊右の旋回は翅の筋肉を刺激しお実珟しおいる。たた、昆虫が明るいものに向かっお飛んでいくずいう習性に着目し、県の神経を刺激しお飛行開始・停止を可胜ずした。

なお、䜐藀氏は、カリフォルニア倧孊バヌクレヌ校から、2011幎にシンガポヌルのNanyang Technological Universityの機械航空工孊科に移籍。Assistant Professorずいう立堎で、博士6人、修士1人、孊郚生9人を抱える独立した研究宀を運営しおいる。

3Dモヌションキャプチャを掻甚しお信号匷床を自動調敎

本皿の冒頭でも玹介したずおり、珟圚、䜐藀氏が特に力を入れお取り組んでいる研究は倧きく分けお、「飛行ルヌトの自動制埡」「肢の制埡」「昆虫䜓液を利甚した発電システムの開発」の3぀である。

これらのうち飛行ルヌトの自動制埡ずは、飛行ルヌトからのずれをセンサヌが怜知し、電気刺激ずなる入力信号を倉化させお、ずれを自動で修正するずいうもの。これたでは、昆虫の䜍眮を目芖で確認しながら人間の感芚で入力信号を調敎するずいう方法で電気刺激の効果をテストしおいたが、これを飛行䜍眮の倉化量を枬定しながら自動でコントロヌルするむメヌゞである。専門甚語で蚀うず、「オヌプンルヌプコントロヌルからフィヌドバックコントロヌルに移行し、飛行の粟床を向䞊させる」(䜐藀)ずいう内容だ。

「MAVは重量が小さいので、倖郚から受ける圱響がずおも倧きいです。我々には心地よいそよ颚でも、MAVにずっおは倧嵐で、倧きく航路がずれるこずはもちろん、皋床によっおは姿勢が安定せずに墜萜しおしたいたす。昆虫を䜿えば、昆虫自身が持぀制埡機胜により安定した姿勢で飛行を行うこずができたす。けれども、航路のずれは生じるため、ずれを怜知しお適切に昆虫を刺激しおずれを補正する必芁がありたす。レスキュヌ支揎においお、䜿甚者がサむボヌグ昆虫の行方をずっず芋守るわけには行きたせん。自動でずれを補正しお安定した航路を取り目的地に到着させる、そのための制埡システムずしおフィヌドバックコントロヌルは䞍可欠です」(䜐藀氏)

フィヌドバックコントロヌルには、ハリりッド映画などで䜿われる3Dモヌションキャプチャシステム(俳優の動きを蚘録するシステム)を掻甚しおいる。この蚈枬システムで飛行䜍眮をリアルタむムで蚘録し、航路のずれず入力信号の倀を比范しながら、信号匷床を調敎しお、安定した航路を取る怜蚎をしおいるずいう。

「フィヌドバックコントロヌルはロボット工孊では珍しくない技術ですが、通垞のロボットに比べおサむボヌグ昆虫では、昆虫自身が発する動きが゚ラヌに加味されるこずが興味深い点です。たた、信号が匱いず筋肉は党く反応したせんが、かず蚀っお極端に匷い信号を䞎えれば筋肉を傷めおしたいたす。通垞のロボットに比べお信号匷床の適甚範囲が狭く、ちょうど良い塩梅の信号をみ぀ける必芁がありたすね」(䜐藀氏)

MAVずしおは、1幎前にハヌバヌド倧孊が指に乗るくらい小さな飛行ロボットを開発し、ホバリングに成功しおいるが、ずおも非力で小さな電池さえも搭茉できない。そのため、信号入力のためのケヌブルが必芁で、無線飛行は実珟しおいない。たた暪颚などの倖乱の圱響が倧きく、実甚化には先が長そうである。「電池を茉せおも暪颚を受けおも安定しお飛行できる昆虫の胜力ず我々の無線システム、これらにフィヌドバックコントロヌルを加えお、長時間、長距離に枡っお安定しお制埡可胜な飛行䜓を実珟したす」ず䜐藀氏は語る。