富士通は2月12日、エンジニアリングデータ管理ソリューション「FUJITSU Manufacturing Industry Solution PLEMIA Concurrent Design Manager」において、海外拠点との分散設計機能を強化した新バージョンを販売開始すると発表した。

同製品は、複数人が設計に関わることで管理が煩雑になる3次元CADデータや関連図面などの膨大なデータを、部品単位で設計履歴を効率的に管理することに加え、管理データを製造工程に必要な情報に生成するソフトウェア。

今回、設計のグローバル化に対応するため、データ容量が大きい3次元CADデータを各拠点に設置したサーバ間で夜間の時間帯などにデータを同期して最新データに更新する「レプリケーション機能」を追加した。

これにより、国内で行ったコアモジュールの設計を夜間のうちに海外拠点のサーバにコピーし、海外で最新データに即したカスタマイズ設計を行うなど、複数拠点にまたがった協調設計を支援する。

「PLEMIA Concurrent Design Manager」のグローバルで分散配置した例

対応する3次元CADソフトウェアに、同社の「iCAD SX」が追加された。「iCAD SX」が扱う数万点に及ぶ大きな機械設備やプラントの設計データを「PLEMIA Concurrent Design Manager」で管理することにより、同名ファイルの登録抑止、更新履歴管理、編集権限をファイル単位で設定できる排他設定機能など、複数人でのチーム設計が容易にできるようになる。

さらに、3次元CADによるモデルを作成した後、3次元CADのデータ形式から3Dプリンタ用のデータ形式であるSTLに自動変換する機能も追加された。

価格は、PLEMIA Concurrent Design Manager V27が150万円(5ライセンス)、オプションのマルチサイトレプリケーションが150万円(1拠点)、オプションのSTL自動変換(3Dプリンタ用)が35万円となっている(いずれも税別)。