東京都・清澄白河の東京都現代美術館にて、「未見の星座〈コンステレーション〉-つながり/発見のプラクティス」展を開催している。開催期間は3月22日まで(月曜休館)、開場時間は10:00~18:00、観覧料は一般1,100円、大学・専門学校生・65歳以上800円、中高生600円。

淺井裕介《全ての場所に命が宿る》2011/2015年 撮影:後藤武浩

同展では、世界にばらまかれた点と点の「つながり」を発見し、新たな"星座"をつかまえようとする7人の作家の試みを紹介。彼らは、今いる「この場所」と「どこか違う場所」、そして「今」と「異なる時間」にあるもの、そして「自分」とまったく縁がないと思っていた「他人」との不可視のつながりを鋭敏に感知し、その関係性や意味を、現実と想像の世界が交錯するような作品(絵画、映像、インスタレーションなど)へ転化させている。 美術館近隣の眠れる水の歴史を汲みあげる志村信裕、普段見られない美術館の奥へ裏へとつながる架空回廊を立ち上げる北川貴好、未知なものとつながろうとする人間の精神を見つめる山本高之。そして、アメリカやインド、日本など世界各地をめぐり、その土地の土を使って絵を描いてきた淺井裕介は、長さ20メートルの展示室の壁や床いっぱいに各地の土と美術館界隈の土を用いて「泥絵」を描いている。

北川貴好《境界を越え舟は巡回し、東京都現代美術館は現れる。》2015年 撮影:加藤健

志村信裕《Dress》2012/2015年 撮影:加藤健

山本高之《Facing the Unknown》2012年

さらに、同展は「地域とつながるプログラム」として、美術館近くの深川資料館通り商店街で淺井裕介や伊藤久也のプロジェクトを展開するなど、展示室の外にまで広がっている。なお、最終日の3月22日には、お気に入りの文庫本を一冊持参すると、それに志村信裕がブックカバーをかけてプレゼントしてくれる「文庫カバー屋台」(11:00より先着20名)や、淺井裕介によるクロージングイベント「泥絵の終わり」(17:00より)が開催される。