伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は2月4日、SAPジャパンが提供する、データベースのトランザクション処理と分析処理が最適化されたインメモリ型のミドルウェア「SAP HANA」の取り扱いを4月から開始することを発表した。

CTCは、設計から構築、導入後の技術支援までワンストップでサービスを提供し、SAPジャパンの統合型業務ソフトウェアSAP ERPの取り扱い合わせて、基幹システム向けのソリューションを強化。

ビッグデータを活用した戦略策定を行う企業や、自社データベースや分析システムの高速化を検討する企業向けに販売し、基幹システム向けのビジネス全体で、30億円の売上を1年で実現したい考えだ。

また、自社の次期の基幹システムにおいて、SAP HANA上のERPソリューション「SAP Business Suite powered by SAP HANA」と、SAP HANA専用の会計ソリューション「SAP Simple Finance」を採用。同システムは、CTCのIaaSプラットフォーム上で稼働する予定で、設計や構築、運用のノウハウを顧客向けのソリューションとして提供していく。

なお、「SAP HANA」は、データの保存を含めすべての処理をメモリ上で実施するため、普段の業務処理を行いつつ高速でリアルタイムな分析が可能。同ソフトウェアを使用することで、開発や運用業務が単純化され、従来と比べ平均で約4割のTCOO(Total Cost of Ownership)が削減できるという。

SAPジャパンは、SAP HANAを基盤としたERPソリューションを重点項目として掲げており、今後、両社は共同で、SAP HANAとSAP Business Suite powered by SAP HANAのマーケティングと販売活動を推進。さらに、顧客システムの一層の効率化に貢献するため、SAP Business Suite powered by SAP HANAのクラウドサービスとしての提供を検討していく。