LINE@でインパクトがあった2つの事例

ここで2つの事例を紹介しよう。1つは、大阪の居酒屋店「高槻ちゃぶちゃぶ」。2014年7月時点でLINE@アカウントの友だち数は2723人。この店舗では友だち登録をすると、初回オーダー時にドリンクが無料になるクーポンを配布する方法で登録数を増やしていった。そのほかアプローチ例として、クリスマス時のイベントをLINE@で告知。すると、当日来た120人うち、60%に当たる70人がLINE@経由で来店した。LINE@の効果を体感した事例だっだという。

もう1つは、池袋のネイルサロン「ジュリーネイル池袋店」。この店舗では、店内にステッカーやPOPを設置、加えて自社のWebサイトやSNSでLINE@の開設を告知することでユーザー数を増やしていった。2014年2月時点で572人が登録している。LINE@でインパクトが大きかった事例として、1月に料金が10%オフになる年賀クーポンを配布したところ、当時の友だち350人中75人が利用(再来店)したという。

「高槻ちゃぶちゃぶ」の事例

「ジュリーネイル池袋店」の事例

LINE@で具体的にどのくらいの売上効果がある?

では具体的に、どのような売上効果があったのだろうか。先ほどの2つの事例を「友だち数×来店率×組人数×客単価=創出売上」の数式に当てはめると以下スライドのようになる。

つまり、LINE@を使うことで「顧客を友だち登録で囲い込む」「来店のきっかけを与える」「満足度を上げることでお店のファンを増やす」「ファンになった人が新規客を呼ぶ」という好サイクルを生み出し、しいては友達の口コミ(クーポン紹介など)効果もあり、LINE@以外の場面でも勝手に口コミでお店の宣伝をしてくれる可能性もあるのだ。

これからLINE@を始める人へ、最初の3ステップ

最後に、これからLINE@を始めてみる人に向けて、セミナーで紹介された3つのステップを紹介したい。

まずは初期設定。マニュアルに従ってプロフィール写真や自動応答メッセージなどを設定する。次に重要なのが、友だちを集めるための施策だ。キャンペーンや友だち限定メニューを実施し、それをクーポンやメッセージなどで紹介すると効果的だという。

そして、最後がメッセージ配信のタイミング。LINEは効果があった事例を元に「伝えたい内容はシンプルに」「旬な情報を付け加える」といったアドバイスをしている。

なお、LINE@を導入して集客を成功している店舗の共有点として、「お店全体を巻き込んで取り組んでいる」ことが挙げられるという。LINE@を使って何をしたいのか、ターゲットを設定し、それに向けた配信を意識して、担当者を中心にお店のスタッフ全員を巻き込むことが重要といえそうだ。