Illustrator CCで追加された機能に、CSSプロパティパネルがあります。これは、Illustratorで作成したオブジェクトやテキストの属性をCSSコードで書き出す機能です。ここでは、Web制作で役立つこの機能の詳細を紹介しましょう。

CSSプロパティパネル

Webサイトのデザインやアセットの作成にIllustratorを使用しているユーザーも多いと思います。

Illustrator CCではCSSプロパティパネルが追加され、文字書式やオブジェクトの属性を、CSSコードとして表示し、コピー&ペーストやCSSファイルで書き出すことができます。

CSSプロパティパネルに表示されたオブジェクトの属性のCSSコード

オブジェクト属性のCSSコードの表示

オブジェクト属性のCSSコードを表示する方法から紹介しましょう。

まず、CSSコードを表示したいオブジェクトを選択します。この状態では、CSSプロパティパネルにCSSコードは表示されません。

CSSコードを表示するオブジェクトを選択する。CSSプロパティパネルにCSSコードは表示されない

レイヤーパネルでサブレイヤーを展開し、選択しているオブジェクトの名称部分をダブルクリックし、オブジェクトに名称を入力します。

オブジェクトの名称部分をダブルクリックして、名称を入力

オブジェクトに名称を付けると、選択したオブジェクトのCSSコードが、CSSプロパティパネルに表示されます。オブジェクトの名称は、CSSのクラス名となります。

オブジェクトの名称がクラス名となるCSSコードが表示される

オブジェクトの選択は、選択ツールで行います。レイヤーパネルのレイヤー名をクリックして選択しても、それはサブレイヤーが選択されただけであり、オブジェクトが選択されてる状態にはなっていません。

なお、CSSコードとして書き出せない効果が適用されている場合、CSSプロパティパネルの左下に「!」アイコンが表示されます。

CSSコードとして書き出せない効果が適用されていると、左下にアイコンが表示される

文字属性のCSSコードの表示

文字属性のCSSコードを表示してみましょう。

CSSコードを表示したいテキストオブジェクトを選択します。CSSプロパティパネルには、クラス名が「.st」のCSSコードが表示されます。

テキストオブジェクトを選択すると、クラス名が「.st」のCSSコードが表示される

このままだと、どんな文字属性のテキストオブジェクトも、クラス名は「.st」のCSSコードとなります。クラス名を明確にするには、文字スタイルとして登録します。

テキストオブジェクトを選択した状態で、文字スタイルパネルの「新規スタイルを作成」をクリックします。「文字スタイル1」という文字スタイルが追加されるので、名称部分をダブルクリックしてスタイル名を変更します(ここでは「name01」)。

文字スタイルパネルを表示し、文字スタイルを登録する。登録したら、スタイル名を変更

CSSプロパティパネルに、登録された文字スタイルが自動で追加されます。文字スタイルのCSSプロパティは、テキストオブジェクトを選択しなくても、CSSプロパティパネルで選択すれば、いつでも表示できます。

CSSプロパティパネルに、登録した文字スタイルが追加される

文字スタイルパネルとCSSプロパティパネルは連動しており、文字スタイルパネルに文字スタイルを追加すると、自動でCSSプロパティパネルに追加されます。文字スタイルを削除すると、CSSプロパティパネルからも削除されます。

複数のオブジェクトのCSSコード表示

CSSプロパティパネルには、複数のオブジェクトのCSSコードを表示できます。CSSコードを表示したいオブジェクトを選択し、CSSプロパティパネルの「CSSを生成」をクリックします。

複数のオブジェクトを選択して、CSSプロパティパネルの「CSSを生成」をクリック

CSSプロパティパネルに、選択したオブジェクトのCSSコードが表示されます。

選択したオブジェクトのCSSコードが表示される

なお、オブジェクトには、レイヤーパネルで名称を付けておく必要があります。