三菱重工業は9月3日、歯車工作機械であるドライカットホブ盤GEシリーズの新モデルとして「GE10A」を開発したと発表した。

同製品は、最大直径100mmの歯車に対応しており、X軸とZ軸の早送り速度を20m/分と従来の2倍にし、主軸とテーブルにダイレクトドライブモーターを採用することで高速化が図られている。また、高速ローダーによりワーク交換時間を短縮、非加工時間2秒と従来比半分以下に縮めるとともに、高能率加工に向けては、切削工具(ホブ)の刃長を最大300mmとし、工具寿命を従来比で1.7倍に延長した。

さらに、ボルトレス設計によりワークを搬送するグリップを、工具を使わず簡便に段取り替えができる構造を採用し、ボタン1つで工具の自動交換を90秒で行える機能を搭載(オプション)したことなどで、非稼働時間を削減した。

搭載するNC装置については、独シーメンス製と、ファナック製との選択が可能となっている。そのほか、熱変位対策として主軸とテーブル軸に冷却機構を搭載することで、高い加工精度を実現したという。

同社は、米・シカゴで9月8日~13日に開催される「IMTS 2014」(国際製造技術展:シカゴショー)で実機を初披露し、北米の自動車製造業界を中心に拡販をはかってくという。

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