名古屋航空宇宙システム製作所(大江工場)

三菱重工業は8月7日、ボーイングが中型ジェット旅客機「787」向け複合材主翼を現状の月産10機から14機に増産する計画に対応し、下関造船所と名古屋航空宇宙システム製作所の複合材主翼生産設備の増強投資を実施すると発表した。

具体的には、2014年10月、補強用部材である複合材主翼のストリンガー(縦通材)を製造する下関造船所の航空機工場、複合材外板の製造と組立を行う名古屋航空宇宙システム製作所大江工場の設備増強にそれぞれ着工し、2016年からの増産を目指す。

下関造船所では航空機工場を拡張し、複合材を積層した後に高温高圧で焼き固めるオートクレーブ(複合材硬化炉)などを増設する。また、名古屋の大江工場では、複合材主翼の主要部品である外板を製造する複合材工場に複合材テープを積層する自動積層機などを増設、主翼組立を行う組立・塗装工場を拡張し、自動穴あけ機、塗装ロボットなどを順次改修・増設する。