大同特殊鋼は7月22日、従来材に比べ、飛躍的にしなやかさ及び冷間加工性(成形性)を改善したチタン合金「TNCZ」(大同記号 DAT58)を開発し、サンプル提供を開始した。
TNCZは医療用に開発したニッケルおよびバナジウムを含まないβ型チタン合金で、毒性の指摘の少ない元素(チタン、ニオブ、クロム、ジルコニウム)から構成されている。また、従来のチタン合金にはない、しなやかさと複雑な形状にも加工可能な成形性を併せ持っており、従来のチタン合金では実現できなかったデザインにも対応できる。
TNCZの用途は主にカテーテルガイドワイヤー、ガイドピン、ステントなどに代表される医療機器を想定。眼鏡フレームや自動車部品、時計ケース等、さまざまな分野での活用を目指して今後、用途の開発を進めていくという。