電通は6月27日、母親視点から企業のマーケティング活動を支援するチーム「ママラボ」を、7月1日付けで中国に設置することを発表した。中国でビジネスを展開する日系企業や外資系企業、現地企業を対象に、それぞれのニーズに合わせてカスタマイズしたサービスを提供していくほか、同国の次世代家族市場研究に関するマーケットリーダーになることを目指す考えだ。
ママラボは、「ママの本音」や家族へのインサイトに基づくコンサルティング、母親や家族向けの商品・ブランドの開発、販売チャネルやメディアの開発、キャンペーンの提案・実施、レポートや書籍の刊行など、広告コミュニケーション全般のサービスを提供する。
日本国内では、2009年3月に本社内に設置され、「食品」や「化粧品・トイレタリー」「家電・AV機器」「情報・通信」「自動車・関連品」「流通・小売業」「教育・医療・サービス」といった業界の企業をサポートしてきた。
今回の中国チームでは、中国における小学生以下の子どもを持つ母親と家族に関する環境変化を予測し、各クライアントの次世代家族市場開拓に向けたマーケティング活動を支援する予定だという。
なお、同社は3月、設置準備という位置づけで「中国における乳幼児ママの育児に関する調査」を実施。それによると、中国の育児現場では祖父母が主要戦力となり、母親は我が子のために情報収集と商品選びに注力している実情が明らかとなった。同調査は、0~3歳未満の子供を持つ20~34歳の母親1025名を対象に、インターネットを利用して行ったもの。調査地域は、北京や上海、広州、瀋陽、成都、武漢の6ヶ所となる。