トヨタ自動車は6月25日、セダンタイプの新型燃料電池自動車(FCV)を公開するとともに、発売時期、国内における車両本体価格の目途と販売チャネルを公表した。

国内では2014年度内に販売を開始し、販売はトヨタ店とトヨペット店が扱い、当面は水素ステーションの整備が予定されている地域とその周辺地域の販売店が中心となる見込み。

価格は700万円程度の予定だが、米国・欧州では2015年夏頃の発売に向けて準備を進めており、価格は今後決定する。

トヨタ自動車の新型燃料電池自動車

同社は1992年にFCVの開発をスタートし、1996年には燃料電池と水素吸蔵合金タンクを搭載した車を公開。2002年には、日米限定でFCVの販売を開始し、SUVタイプのFCVを提供してきた。

同社が開発を進めているFCVは、航続距離は約700kmを確保するとともに、燃料の補給(水素の満充填)に要する時間は3分程度と、ガソリンエンジン車と同レベルである。

新たに開発した燃料電池は、2008年に特定のユーザー向けに発売した「トヨタFCHV-adv」に比べて、出力密度が2倍以上の3.0kW/Lを達成しており、小型化することでシート下に配置が可能となっている。

新型FCスタック

高圧水素タンクも、FCHV-advに比べて貯蔵性能が約20%アップの5.7wt%を達成しており、車両搭載本数は4本から2本に削減するとともに材料と製造工程を見直すことで低コスト化を実現している。

トヨタ自動車の燃料電池システム

新型車の詳細情報、日米欧それぞれの車両価格、販売計画台数などの詳細は別途公表する。