情報処理推進機構(IPA)は6月2日、「登録完了画面が現れても、あわてないで!」~ スマートフォンでのワンクリック請求に注意! ~と題した今月の呼びかけを発表した。

呼びかけによると、2014年4月と5月にかけてIPAに寄せられたワンクリック請求の相談件数は合計593件。そのうちスマートフォンでワンクリック請求にあった相談件数の合計が162件と全体の約3割を占め、増加傾向にあるという。

呼びかけによると、2014年4月と5月にかけてIPAに寄せられたワンクリック請求の相談件数は合計593件。そのうちスマートフォンでワンクリック請求にあった相談件数の合計が162件と全体の約3割を占め、増加傾向にあるという。

相談が増えている理由として、スマートフォンの普及によって子供から大人まで世代に関係なく、気軽にインターネットを閲覧できる環境が整ってきたことが考えられる。

ワンクリック請求の手口は、サイトに登録して契約が成立したと思わせて、利用者を慌てさせサイト使用料の名目でお金を支払わせるもの。

スマートフォンでのワンクリック請求は、パソコンでのワンクリック請求とは異なり、「アダルトサイトの登録画面が繰り返し表示されて消えない」ように見えてもそのようなことはなく、この時点では深刻な被害はない。

ただ、表示された登録画面に動揺した相談者が、あわててワンクリック請求業者に電話やメールで連絡した結果、電話番号やメールアドレスなどの情報が相手業者に知られたことを不安に思う相談が多く寄せられている。

IPAに寄せられた相談の中には「業者にメールで連絡を取ったところ、業者からの返信メールが自分の名前宛に送られてきた。スマホでウェブサイトにアクセスした際、個人情報が漏えいしたのでは?」というものがあった。

相談者は「どうして名前がわかったのか?」、「他に住所とかも知られているのでは?」と不安を覚えていたが、送信したメールの差出人欄に自分の名前が設定されていたために名前が知られただけで、他の情報は知られていなかった。

差出人情報の表示は、携帯会社から提供されているメール(docomo.ne.jp、ezweb.ne.jp、softbank.ne.jpなど)や、iCloudメール、gmailの設定で確認できる。

「ワンクリック請求の登録画面が表示されても、まずは慌てないことが重要」とIPAは注意を促している。