FbStart

米Facebookは4月30日(米国時間)、サンフランシスコで開催中の開発者向けカンファレンス「f8」で開発者向けプログラム「FbStart」などを発表した。同日発表したモバイル広告ネットワーク「Audience Network」は、課題とされているモバイル広告を強化するもので、米Googleなどに対抗するものとなる。

FbStartは米Adobe Systemsなど11社の提携企業と共に展開するもので、選ばれた開発者に最大で3万ドル相当の技術やツールを提供する。開発を始めたばかりの開発者向けの「Bootstrap」、すでにアプリを展開中で取り組みを拡大したい開発者向けの「Accelerate」の2種類のトラックを用意する。

具体的には、Facebookで使えるクレジット、Adobe Creative Cloudのライセンス、モバイルアプリ開発のParseで利用できるクレジットなどが提供され、金額としてはBootstrapは最大5,000ドル相当、Accelerateは3万ドル相当になる。

iOS/Androidをターゲットとしたモバイルアプリ開発者が対象で、Facebookとの統合は必須ではない。F8出席者は同日より、それ以外の開発者は数週間後に申し込み受付を開始する。

Facebookはこのほかにも、モバイル開発者向けの取り組みとして、マネタイズのためのモバイル広告ネットワーク「Audience Network」も発表した。これは、広告主がFacebookおよび他のモバイルアプリに向けて広告やキャンペーンを展開できるネットワークで、バナー、ネイティブ、ページ遷移中に表示するインタースティシャルの3種類のフォーマットを用意する。SDKなどを利用して、エンゲージやコンバージョンを測定できるという。

「Audience Network」では3種類の広告フォーマットを用意する

これらの取り組みを紹介しながら、Facebookは開発者のアプリ開発促進にあたって「安定したプラットフォームとしての要素を強化していくことにフォーカスする」と述べている。安定性の強化として、コア開発者製品で2年間の安定性の保障を提供するなどのことも発表している。