カネボウ化粧品は4月21日、同社の「医薬部外品有効成分"ロドデノール" 配合美白製品」による白斑様症状発症を受け、「品質と安全への取り組み」として「新安全基準」を発表した。

「新安全基準」は、開発段階の「安全な原料を厳選」「処方の安全性確認」「さまざまな使用テストによる確認」の3ステップと発売後の「お客様へのカウンセリング」「販売後も常に安全性を点検」の2ステップ、合計5ステップに分けられている。

カネボウ化粧品の「新安全基準」

「安全な原料を厳選」としては、これまでは化粧品に関する安全性情報を中心に活用してきたが、新基準では化学品・食品・家庭用品など異分野の情報まで収集する。これまでも製品に配合する10倍の濃度で安全性を確認してきたが、新基準では試験可能な最大の濃度での評価も行う。

カネボウ化粧品の「安全性情報データベース」

「さまざまな使用テストによる確認」としては、新基準では、これまでよりも大規模な人数×長期間でのモニター実使用テストを実施するほか、実際の使用実態をアンケートなどで確認し、誤使用を含め、想定外の使用法についても把握する。また、複数アイテムを同時に使用する場合を考慮した使用試験も実施する。

カネボウ化粧品のモニターテスト

「お客様へのカウンセリング」の具体策としては、化粧品の使い方などを電話で相談できる「お肌の相談室」を2014年7月に開設する。

「販売後も常に安全性を点検」としては、医療機関から寄せられた情報を「エコーシステム」に入力して関係する全社員が確認する。安全管理部門では1件ずつ詳細に安全性点検を実施するほか、5月下旬からは、店頭で「お客さまの声聴き活動」を始める。