米Microsoftは4月7日、放送事業者がSkypeを利用できる法人向けソリューション「Skype TX」を発表した。高品質の音声と動画出力が特徴で、TV局など放送事業者はこれを利用して番組やメディアプロダクションにSkype通話をシームレスに組み込むことができるという。

Skype TXは長期に渡る提携後に買収したCat and Mouseの技術を利用したもので、高品質な音声と動画を実現するスタジオ級のソフトウェアとハードウェアを利用してSkypeをスタジオ環境に統合する。放送事業者らはライブ、ビデオオンデマンド、その他のデジタルコンテンツ向けにフォーマットやコンセプトを開発できるという。

ビデオ信号伝送規格であるSDI(Serial Digital Interface)経由でSkypeの動画と音声をシームレスに追加できる。API統合とコールマネジメントを利用し、放送事業者のワークフロー向けに最適化したユーザー体験を提供する。品質では、HD-SDI動画の入出力、Balanced対応音声入出力、画面アスペクト比の自動選択などを提供する。プロ向けの運用を想定した信頼性、専用サポートなども用意する。

Microsoftは「Skype in Media」として、TV局など放送事業者向けのSkypeソリューションの提供を強化する。導入事例として、ABCのトーク番組「Jimmy Kimmel Live!」(ジミー・キンメル・ライブ!)など、トーク・エンターテインメント、ニュースなどで複数の事例があるという。

Jimmy Kimmel Live!もSkype TXを利用。カリフォルニア州にあるスタジオからテネシー州にいるバンドOne DirectionとSkypeを利用したライブ中継を行った