IDEやフレームワークのJava 8サポート状況

Java 8のリリースは目前だが、気になるのはIDEやフレームワークでの対応状況だ。Java 8がリリースされても主要なIDEやフレームワークでサポートされていなければ実際に利用することは難しいからだ。

まずIDEだが、NetBeansやIntelliJではすでに2013年の段階でJava 8をサポートしている。Eclipseはまだ正式にはJava 8をサポートしていないが、Java 8サポートを追加するためのプラグインがプレビュー版として公開されており、2014年6月にリリースされる予定の次期バージョンでは正式にサポートされるはずだ。

一方で著名なフレームワークでもJava 8対応が進められており、Spring FrameworkではすでにラムダやTime APIなどJava 8の新機能に対応したSpring 4.0が提供されている。

このようにツール、フレームワーク共にメジャーなプロダクトに関してはJava 8への対応は問題ないと考えていいだろう。

まとめ

以上、駆け足ではあるがJava 8での新機能について一通り紹介した。

本稿でも見てきたように、Java 8はこれまでになく多くの新機能が導入される大型のアップデートとなっている。特にラムダの導入によってこれまでは冗長な記述が必要とされていたコールバック処理や遅延評価を非常に簡潔に記述できるようになったことは大きい。その簡潔さは、一見するとJavaプログラムには見えないほどだ。

しかし、Java 8の新機能が真価を発揮するのはラムダやStreamを活用したフレームワーク/ライブラリが出揃ってからになるだろう。Java 8の新機能を活用することで、これまでにない機能やパラダイムを実現するプロダクトの登場が期待されるが、一方でJava EEや既存の主要なフレームワークがどのようにJava 8の新機能を活かしていくのかも興味深いところだ。

もちろん、Java 8の新機能をすべて利用するのではなく、たとえば日付計算にTime APIを使用したり、コレクションの操作にStreamやラムダ式を使用したりするなど、メリットがあると感じる部分から徐々に利用していくのもありだろう。それだけでも十分にJava 8のメリットを享受できるはずだ。

また、今後はJava 8の新機能を活用したライブラリやフレームワークも増えていくことが予想され、近年はおとなしかったJavaのOSS界隈も久しぶりに盛り上がりを見せるかもしれない。ここ数年、あまりの停滞ぶりが揶揄され続けているJavaではあるが、そういった意味でも大きな意義のあるリリースとなるのではないだろうか。