住友スリーエムは1月29日、2液混交型の工業用接着剤「3M Scotch-Weld アクリル系低臭型構造用接着剤 DP-8800シリーズ」を開発、2014年2月28日より販売を開始することを発表した。

2液混合型接着剤は主剤と硬化剤の混合により硬化反応が生じた後、接着力が発現するため、混合を開始して硬化するまでの間が塗布、位置合わせなどの作業時間となる。生産性を向上させるためには、作業時間を確保しつつ、強度発現時間の短縮が求められるが、硬化反応は一般的に直線的に立ち上がるため、長い作業時間の確保と強度発現時間の短縮は相反する要素となっていた。

同製品は、従来品に比べ長い作業時間と短い強度発現時間の両立を実現。シリーズ製品のうち「DP-8810NS」では、可使時間は従来品比で3倍長い8~12分を確保しながら、強度発現時間は同半減となる19~23分でせん断強度7.0MPaを実現したという。

また、金属でも樹脂でも接着が可能なため、溶接やボルト、ネジ、テープによる接合に代わる手法として利用することも可能だという。

さらに、安全で汚れにくく保管しやすいカートリッジタイプを採用。アプリケーターを利用し、主剤と硬化剤がノズル内で定量混合され吐出されるため、2液混合型ながら計量混合の手間がかからず、操作も容易だという。加えて、常温保管も可能で12カ月以上使用可能だという。

2液混交型の工業用接着剤「3M Scotch-Weld アクリル系低臭型構造用接着剤 DP-8800シリーズ」