Xen - hypervisor, the powerful open source industry standard for virtualization.

Xenプロジェクトは1月21日(米国時間)、ブログ記事「Improved Xen support in FreeBSD」において、先にリリースされた「FreeBSD 10.0-RELEASE」がXenサポートの面において実に素晴らしいものになるだろうと伝えた。FreeBSD 10.0-RELEASEではデフォルトでXen PVHVMサポートが有効化されており、システム起動時にXen関連のデバイスを発見すると自動的に対応するドライバが動作するようになっている。同記事では特にどういった新機能が追加されたのかを説明している。

新しく追加されたのはPVタイマ、PV IPI、マイグレーション機能など。これら機能はコールバック機構としてIRQ割り込みではなく、ベクタコールバックを利用するようになったことで可能になったと説明がある。IRQ割り込みは簡単に利用できるものの、利用できるイベントが限定されているうえ、特定のイベントを特定のCPUへインジェクトさせるといったことができない。ベクタコールバックでは指定したCPUへ割り込みを実施させることができる。この機能が実装されたおかげで、PVタイマ、PV IPI、マイグレーションなどが動作するようになったと説明がある。

PVタイマやPV IPIが実現されたことで従来と比較してVMEXIT命令の発行回数が減り、その分パフォーマンスが向上するとされている。この取り組みはSpectra LogicおよびCitrixの協力の元で実施されたという説明もある。Spectra LogicはFreeBSDベースのエンタープライズ向け大規模ストレージシステムを開発している企業。FreeBSDとXenを活用している。CitrixはXenのゲストとしてFreeBSDの利用価値が引き上がることを期待している。