日本音楽著作権協会(JASRAC)は、北海道警察本部サイバー犯罪対策課と北海道札幌方面江別警察署が1月16日にファイル共有ソフト「Cabos」を使用してインターネット上に音楽ファイルなどを公開していた札幌市の28歳女性を、札幌地方検察庁に送致したことを発表した。
JASRACは、この女性がJASRACの管理楽曲を収録した音声ファイルや映像ファイルを無断でインターネット上に公開し、不特定多数のユーザーに対して送信できるようにして著作権(公衆送信権)を侵害していたとして、2013年10月31日に告訴していた。
警察の調べによると、この女性は父親の手ほどきを受けてCabosを使いはじめたという。違法行為であることは認識しながらも、好きな音楽や映像を簡単に入手できることを理由に著作権侵害を重ね、JASRACの管理楽曲を収録した音声ファイルや映像ファイルを延べ3800件以上ダウンロードするとともにインターネット上にアップロードしてたとのこと。
JASRACは2003年から、ファイル共有ソフトを用いた著作権侵害行為の防止に向けた対策を継続しており、2010年3月からは、「ファイル共有ソフトを悪用した著作権侵害対策協議会」が策定したガイドラインに基づき、著作権侵害者に違法アップロードしたファイルを削除するよう求める活動も実施している。