2014年の年頭にあたり、KDDI 代表取締役社長 田中 孝司氏は、以下の年頭所感を発表した。

KDDIグループの全社員の皆さん、明けましておめでとうございます。2014年の年頭にあたり、私からご挨拶を申し上げます。

期初目標を達成し、成長を確固たるものにしよう

昨年3月、ようやく成長起点に立つことができた私たちは、中期成長戦略を策定し、新たに「企業理念」と「KDDIフィロソフィ」を定め、次のステージに進むことを決めました。そして2013年度は、その中期成長戦略の初年度として、期初に「成長を確固たるものにする」という会社方針を掲げました。

社員の皆さん一人ひとりが、ジブンゴト化とスピードアップを図り、一丸となって取り組んでいただいた結果、成長を確固たるものとするために掲げた、成長企業として認められる「営業利益の2桁成長」、成長性の復活を示す「au通信ARPUの反転」などはおおむね期初計画どおりの進捗で推移しています。

MNPは連続No.1をキープでき、11月にはJ.D.パワーの携帯電話サービス顧客満足度調査において2年連続No.1を獲得することができました。さらにCM好感度においても、7年振りに月間1位を奪還するという嬉しいニュースもありました。皆さんの努力に心より感謝いたします。

しかしながら、足下の事業環境は非常に厳しさを増しており、決して楽観できる状況ではありません。ここであらためて、皆さんそれぞれの職場において現在の課題を見つめ直し、対策を立て、期初の目標を達成することで、次へのステップを踏み出したいと思います。

新たな成長ステージを目指して

2014年、私たちKDDIグループは、「新たな成長ステージを目指す」1年にしていきたいと思います。まず、基盤の国内通信事業(パーソナルセグメント&ビジネスセグメント)では、ネットワークやお客さまサポート等、あらゆる分野での他社差別化を強化し、成長の最大化を図っていきます。

また、会社全体としての今後の成長を実現していくためにも、国内通信事業の底上げだけではなく、バリューセグメントやグローバルセグメント等での新たな成長に向けたチャレンジを積極的に進めていきたいと思います。

こうした中で、皆さん一人ひとりに強く意識してほしいことは次の3点です。

  • さらなる「ジブンゴト化」と「スピードアップ」

KDDIグループが、将来にわたり持続的に成長していくためには、世の中の変化にしっかりと対応していく必要があります。そのためには、独り善がりになることなく、常に未来を予測し、事前に周到に準備を行い、誰よりも早く行動を起こすことが非常に重要です。

そして社員の皆さん一人ひとりが"現状を変えていく!"という気概を持ち、「ジブンゴト化」を徹底し、自立して行動することにより、日々の変化に迅速に対応してほしいと思います。

  • リーダー自らが牽引役に

本部長、部長、グループリーダー等、各職場におけるリーダーの皆さんは、現状に満足せず、変えていく姿勢を部下の皆さんに示していますか。お客さま、世の中、他社の動向を見ていますか。

日常のPDCA活動をさらに推進するとともに、もっと目線を上げ、中長期的な視点に立ち、「今、KDDIグループに必要なことは何か」「その中で自部門が取り組むべきことは何か」ということを常に考えてほしいと思います。

そして、リーダー自らがまず率先して実行する姿を示すことで、部下の皆さんを引っ張っていってください。それが、新たな成長ステージを目指すKDDIグループで必要とされるリーダーとしての責務です。

  • KDDIフィロソフィの実行

スピード感を持って新たな成長ステージを目指すためには、組織力と社員力の向上が不可欠です。そのベースとなるのが、新たに定めた「KDDIフィロソフィ」です。

第3章の「仕事の流儀」には、「高い志を抱き、具体的な目標を立てる。絶対に達成するという強烈な願望を持ち、成功するまであきらめずにやり抜く。そして、達成した喜びを分かち合う」としています。

これは仕事のサイクルそのものであり、繰り返し実行することで、会社だけではなく、個人も成長していくことができるのです。新たな成長ステージを目指すために、全社一丸となって粘り強く仕事に取り組む1年にしていきましょう。

最後になりましたが、KDDIグループ全社員の皆さんとご家族のご健康とご多幸を祈念いたしまして、私の新年の挨拶とさせていただきます。