日頃何気なく目にしている文字ですが、自分がデザインをする側になると、色々なフォントがありすぎて悩んでしまったりしませんか? お気に入りの書体をいくつか決めておけば、デザインをするときに役に立つはずです。デザイナーの卵である美大生たちはどのようなフォントをよく使っているのでしょうか。都内の美術大学に通う現役学生20名に、「好きなフォント(和文)」を教えてもらいました。
中ゴシックBBB
「他のゴシック体に比べて、やや小ぶりで線も細めなところが気に入っています。仮名・漢字の大きさのバランスもよく、文章を組んだときにきれいに見える」(21歳/男性)
明石
「柔らかさと、しっとりとした美しさがあるので。デザインに清潔感と透明感を出したいときに活躍します!」(20歳/男性)
A1明朝
「昔の活版印刷のようなインクだまりが表現されているところが好きです。明朝体の中でも文字の傾きがわりと強めの方だと思いますが、わざとらしくなく、手書きのような温かさを感じます」(21歳/女性)
上記3つの「中ゴシック」、「明石」、「A1明朝」は書体メーカーのモリサワによる有料フォント。通常のフォントでは出せない、微妙なニュアンスを表現できるのが魅力ですよね。 とはいえ、フォントを買う余裕がないという方も多いはず。その場合は次にご紹介するフリーフォントなどを活用してみてはいかがでしょうか?
はんなり明朝
「その名のとおり、"はんなり"、"ゆったり"とした気分になれるフォント。普通の明朝体だと雰囲気が出ないな……というときにこのフォントを使うとお洒落なイメージに」(23歳/女性)
MS Pゴシック
「元々PCに入っているフォントの中ではこれが一番好きです。全ての文字がカチッと決まっていて安定感があり、パッケージデザインの裏面表記や、キャプションなどでよく使います」(20歳/男性)
しねきゃぷしょん
「映画の字幕風フォント。フリーフォントですが漢字もちゃんと用意されていて、文字組みしてもバラつきがなくきれいに読めます。自作ムービーの字幕やポスターなどに使いました」(19歳/女性)
欧文フォントに比べると、和文フォントは選択肢が少ないところがネックですが、フリーフォントは見た目が個性的なものも多く楽しいですよね。デザインに幅を持たせたいときに活躍してくれます。ただし使用条件などに制限がある場合もありますので、ライセンスを確認してからダウンロードしましょう。
ぜひみなさんも、奥深い文字の世界を楽しみながら自分のデザインに合うフォントを見つけてみてくださいね。