IDC Japanは11月18日、2013年第3四半期(7~9月)の国内携帯電話/スマートフォン市場規模の調査結果を発表した。これによると、前年同期に比べて出荷台数は10%以上の減少となっている。

第3四半期における携帯電話の出荷台数はフィーチャーフォンとスマートフォンを合わせ899万台だった。これは、前年同期に比べて18.6%減であり、大幅なマイナスとなっている。

理由としては、NTTドコモ向けスマートフォンの販売台数が大幅に減少したことや、前年同期に主要半導体の供給不足問題が解消されたことによる高水準な出荷台数の反動が挙げられるという。

スマートフォンに限った出荷台数についても、iPhoneは好調であるものの、Android端末の販売不振が響き、前年同期に比べて13.7%減となる688万台にとどまった。なお、携帯電話の総出荷台数に対するスマートフォン出荷比率は76.5%となっている。

ベンダー別の携帯電話出荷台数シェアでは、Appleが41.4%のシェアを獲得し、4四半期連続で1位。2位はNTTドコモ向けの出荷台数が増加したソニーで、シェアは15.7%。3位はシャープでシェアが10.3%となり、上位3社の顔ぶれは変わらなかった。4位は京セラでシェアが9.7%、5位は富士通でシェアが7.2%となっている。

ベンダー別 携帯電話 出荷台数シェア

続いて、スマートフォン出荷台数シェアでは、上位3社が同順位をキープ。Appleが54.1%とシェア過半数となったほか、ソニーが20.5%、シャープが7.3%で、3社を合計したシェアは81.9%に達し、市場全体の8割を占めている。

その一方で、ドコモが夏モデルの発売時に選定した「2トップ戦略」の1つ「GALAXY S4」を開発したサムスン電子は、販売台数が伸び悩み、前四半期から順位を1つ下げて5位(3.6%)となった。

ベンダー別スマートフォン出荷台数シェア

IDC Japan PC,携帯端末&クライアントソリューション シニアマーケットアナリストの木村 融人氏は、「短期的に見ればiPhone端末が製品優位性とブランド力を維持して市場を牽引していく可能性が高い。一方でAndroid端末は、第4四半期に出荷台数が拡大する可能性が高いものの、それが大きな在庫問題に発展する懸念がある」と分析している。