NECは11月8日、ファクトリコンピュータ「FC98-NXシリーズ」の新製品として、シリーズ最高速のCPUであるインテル Xeon プロセッサ E3-1275 v3(3.50GHz)を搭載した「S35W」を発売した。従来機「S16W」と「S21W」の後継となる最上位機であり、高速・高性能なCPUとチップセットにより、処理性能を従来比で約1.5~2倍に高めた。
NECのファクトリコンピュータは、半導体・精密機械などの製造装置・検査装置や、ビル・公共施設の監視制御システムなどの分野で利用されており、24時間連続稼動を支える高い信頼性と、長期供給・長期保守が求められる製品である。また、環境条件(温度、電源ノイズ、振動など)の厳しい場所での使用を保証している。
S35Wは、CPUにインテル Xeon プロセッサ E3-1275 v3(3.50GHz)を搭載し、チップセットにインテル C226を採用することで、S16Wに比べて約2倍、S21Wと比べて約1.5倍の性能向上を実現した。
HDDは、160GBと500GBから選択可能。HDDを2台に同じデータを保持するミラーリング機能の搭載機を選択することで、信頼性をさらに高めることが可能だ。また、5型ファイルベイも装備し、3台目のHDDも増設できる。
産業分野で多く使用されるシリアルポートを2ポートを標準装備するほか、1000BASE-T対応インタフェースを2ポート搭載する。USBインタフェースは、装置前面に2ポート、装置背面に4ポートの合計6ポート。中でも装置背面の4ポートは、データ転送速度が高速な「USB3.0」に対応する。拡張スロットは、PCI Express(×16) 1スロット、PCI Express(×8) 1スロット、PCIスロット(32bit/33MHz) 4スロットを装備した。
さらにS35Wは、ファクトリコンピュータ本体内部の異常を検知し、システム障害を未然に防止するRAS機能として、ハードウェア状態(内部温度、FAN、電圧、PCIパリティ、ミラーリング状態)の監視、ウォッチドッグタイマ、バッテリアラーム検出、ロギング機能などを標準で搭載している。
価格は、160GB HDD 1基タイプのFC-S35W/S41R5Zが55万8,000円、ミラーリング機能を搭載した160GB HDD 2基タイプのFC-S35W/S42R5Zが65万8,000円である。いずれも、Windows 7 Professional 64bit(SP1) 日本語版がインストールされている。