今年になってから新聞やテレビなどの各種メディアで「3Dプリンタ」という用語をよく見たり聞いたりするようになり、実際に3Dプリンタを販売する大手家電量販店も出てきた。ただ、「いったいどんなものなの?」と思っている人も多いのではないだろうか。実は筆者もその1人だ。

聞いた話しによると、都内には3Dプリンタの実機に触れられるショールームがいくつかあるという。そこで今回は、今年8月に恵比寿ガーデンプレイスにショールームを開設したスリーディー・システムズ・ジャパンに行ってきた。

ショールーム内にて目を惹いたのは「ProJet 660pro」。この機種は石膏を材料としてフルカラーの立体造形ができる3Dプリンタだという。ここで3D造形のサンプルを見せてもらったが「すごい!」の一言。石膏といえば、真っ白な西洋の彫刻を想像してしまうが、色鮮やかなサンプルを見ると、これが石膏製なのだろうかと疑ってしまうほどだ。

石膏を材料として使うProJet 660pro

UV硬化アクリルプラスチックを素材として使うProJet 1500

3Dプリンタは、モデルによって使える材料や加工方法が決まっており、できあがる立体造形の質感などは製作したモデルによって異なる。材料は石膏のほかにもたくさんあり、樹脂、金属粉、ユニークなものでは砂糖を加工できるものまであるという。

石膏で作られた数々の"芸術"作品が並ぶ。左はパイナップル、中はレゴ風のF1マシン、右は骸骨など。

家電販売店などで取扱いが進んでいる「Cube」や「CubeX」は、業務用の3Dプリンタと比べると、筐体は一回りも二回りもコンパクトな印象。デザイン製も重視され「Cube」は2013年のグッドデザイン賞を受賞したという。とはいえ、デザインだけでなく、機能も本格的で写真のようなコップなど、実用的なものを出力することもできる。

グッドデザイン賞を受賞したCube

3色のフィラメントを同時に使えるCubeX Trio

今回訪問させていただいたショールームは、事前に同社に予約(同社Webサイトに記載されている電話番号もしくはメールアドレス)すれば同社の営業時間内であれば誰でも利用できる。以下のようなさまざまな素材のサンプルも見られるので、3Dプリンタの導入を検討しているならまずは訪れてみるのもいいだろう。