NVIDIAは7月24日(米国時間)、「Project Logan」(開発コード名)として開発を進めてきたモバイル・プロセッサ「Tegra」の次世代品にモバイル用途に最適化したKeplerアーキテクチャ「Mobile Kepler」を適用することを明らかにした。

Mobile Keplerは、Keplerの高効率プロセシング・コアに低消費電力のユニット間インタコネクトを追加するなど、モバイル用途に向けたさまざまな最適化を施したもので、192基のCUDAコアを搭載し、現行のTeslaやQuadro、Geforceなどと同じアーキテクチャを踏襲しながら、2Wの消費電力で駆動が可能。同社が語る性能比較としては、iPadのA6Xプロセッサと比較した場合、同等消費電力で約5倍程度のグラフィックス処理能力を提供できるとする。

また、最新のOpenGL 4.4や組込用規格のOpenGL ES 3.0なども含め、OpenGL規格をフルサポートしているほか、DirectX 11もサポート。テッセレーションやコンピュートベースの遅延レンダリング、レンダリングされたオブジェクトの物理的挙動シミュレーションなどの活用が可能となり、携帯機器であっても高い描画能力を提供することができるようになるという。

なお、同社では、Loganについて、「あらゆる最新機能を驚きのパフォーマンスと電力効率で提供することが可能で、その登場により、モバイル用グラフィックスの世界が7年は進むことになるだろう」とコメントしている。

Keplerアーキテクチャベースの192基のCUDAコアを搭載したことで、モバイルからHPCまでスケーラブルな製品体系を構築することが可能となる