TOTOギャラリー・間は、スイス現代建築界の異才、クリスチャン・ケレツの日本初個展「The Rule of the Game」を開催する。開催期間は7月19日~9月28日(日曜、月曜、祝日、8月11日~19日は休館)、開場時間は11:00~18:00(金曜は19:00まで)。入場無料。

鄭州の高層ビル 第2案CG(2012~2013年 中国) (C)Yu Yan

鄭州の高層ビル 第2案模型(2012~2013年 中国) (C)Milan Rohrer

同展では、建築家・クリスチャン・ケレツの近作の大型プロジェクトである3つの設計競技案(「ワルシャワ近代美術館」2006~2012年、「ホルシム研究開発センター」2008年、「スイス・リー・ネクスト」2008年)と、ふたつの進行中のプロジェクト(「鄭州の高層ビル 第1・2案」2011年、2012~2013年、「パライゾポリスの公営住宅」2009~2014年)を、コンセプト模型や図面、CG画像、映像などで紹介する。

オーバーレアルタの礼拝堂(1992年 スイス・グリゾン) (C)Christian Kerez

壁一枚の家(2007年 スイス・チューリヒ) (C)Walter Mair

ロイチェンバッハの学校(2009年 スイス・チューリヒ) (C)Walter Mair

なお、クリスチャン・ケレツは1962年ベネズエラのマラカイボ生まれの建築家。スイス連邦工科大学チューリヒ校で学び、建築写真家として多くの作品を発表した後に、スイスのチューリヒに建築事務所を設立した(1993年)。スイス現代建築において最も理論的な建築家のひとりであるケレツは、「建築とは一種の冒険であり、また既成のルールや固定概念を破る"知的な作業"である」と言及。模型やレンダリング技術などを駆使し、諸々の条件を起点に空間や構造についての検討を繰り返すことによって、周到に練り上げていく設計スタイルをとり、プロジェクトごとにルールを設けて建築の原理・原則を見出そうとしている。