ソニーは7月3日、レーザー光源の液晶プロジェクター「VPL-FHZ55」を発表した。同社によると、レーザー光源を利用した液晶プロジェクターは業界で初めてだという。本体カラーはホワイトとブラック。
「VPL-FHZ55」は新開発の青色レーザーと蛍光体を組み合わせたソニー独自の「光源システム」を搭載。青色レーザーから白色光を生成して、その後に3原色(RGB)の光へと分解し、3枚のLCDにそれぞれ透過することで映像を投写する。これにより4000ルーメンの高輝度を達成したという。
レーザー光源を利用している同プロジェクターは、点灯までのウォーミングアップや使用後のクーリングが不要。そのため、従来モデル(ランプ光源のVPL-FH31)では1分以上かかっていた起動が、6秒程度まで短縮されており、素早い投写が特徴となっている。
ほかに、レーザー光源がランプに比べて発光持続時間が長いことに加えて、耐候性を向上させた新開発LCDパネル「BrightEra」を搭載。本体にほこりが入り込まぬようにする吸気フィルターも従来製品より集塵能力が高いものに変更したため、約2万時間の製品寿命を実現したとしている。
0.76型 WUXGA液晶パネル×3を搭載し、表示画面サイズは40-600型。投写レンズは1.6倍ズーム(手動)ができ、投写距離日は1.39~2.23:1。レンズシフトは上が最大+60%で、左右最大±32%。コントラスト比は8000:1となる。
映像入力端子は、5BNCx1、ミニD-sub15ピンx1、S VIDEOx1、VIDEOx1、DVI-D(HDCP)、HDMI(HDCP)。出力端子はミニD-sub 15ピンx1。
消費電力は449Wで、待機時は標準設定で8.5W、低設定で0.15W。重量は約11kgで、外形寸法は390x134x487mm(突起部含まず)。方向け可能な角度は水平、垂直を含む360度となっている。
市場推定価格は約90万円(税別)。ソニーでは、企業や学校への提案を予定している。