神戸大学は6月25日、男児3500人に1人が発症する頻度の高い伴性劣性遺伝性疾患「Duchenne型筋ジストロフィー(DMD)」の患者において尿中の生理活性物質である「プロスタグランディン」の代謝産物が増加していること、ならびに病期に進行とともに増加することを明らかにしたと発表した。
同成果は、同大の松尾雅文 名誉教授と同大大学院医学研究科の竹島泰弘 特命教授らによるもの。詳細はオランダの医学雑誌「Clinica Chimica Acta」に掲載された。
研究グループでは、今回の成果が、プロスタグランディンより誘導される炎症がDMDの病態に関わっていることを意味するものであることから、プロスタグランディンによる炎症を制御することで、DMDの新たな治療法の確立につながることが期待されるとコメントしている。