消費者庁はこのほど、2013年版の「消費者白書」を公開した。Webサイトから同白書のPDFファイルをダウンロードすることができる。

消費者白書は、消費者相談に関するデータをもとにまとめられたもので、第1部「消費者行動・意識と消費者問題の現状」と第2部「消費者政策の実施状況」という構成になっている。

このうちインターネット関連の項目を見ると、相談件数が増加傾向にあるという。2012年度の電子商取引に関する消費生活相談件数は17万8899件で消費生活相談全体の約2割を占め、特にSNSに関する相談件数は急激に増えている。

電子商取引に関する消費生活相談件数(平成25年版 消費者白書より)

SNSに関する消費生活相談件数(平成25年版 消費者白書より)

オンラインゲームに関する相談も増えてきており、特に2012年度は、くじ引きのような仕組みでゲーム内のアイテムを入手できる「ガチャ」に関する相談が全体の約2割を占めた。業者に支払われた「既支払額」を見ると、2011年度は平均約6万円だったが、2012年度には約13万円と大幅に高額化している。

オンラインゲームに関する消費生活相談件数と平均既支払額(平成25年版 消費者白書より)

また、電子商取引に関する相談のなかで最も多く寄せられるのはアダルト情報サイトに関するもので、2012年度は6万3763件の相談が寄せられている。このうち、PCなどを起動するたびに料金の請求画面が表示されるというトラブルが全体の約3割を占めている。

出会い系サイトに関する相談も多く、相談件数は減少傾向にあるが、2012年度には2万542件の相談があった。特に、金銭を得ることを目的としてWebサイトを利用したケース(利益誘因型)の割合が多くなっているという。

一方で、インターネットオークションに関する2012年度の相談件数は6687件で、減少傾向となった。インターネットオークションに関する相談は「代金を支払ったのに商品が届かない」というものや、商品の不具合に関するものが多いという。