GNOMEは将来的にデフォルトのディスプレイサーバをX Window SystemからWaylandと呼ばれるソフトウェアに変更する計画。FedoraなどもWaylandのデフォルト採用の方向で開発を進めている。こうしたWaylandに関して、Waylandの開発に参加しているユーザが急速に開発の興味を失いはじめている可能性があることを、Phoronixが記事「Reasons For Losing Motivation In Wayland」において伝えている。
開発者のひとりが最近やる気を失いつつある原因の要約が掲載されている。掲載されている理由は次のとおり。
- Mesaのバグによってビルドテストセットアップが動作しなくなっており、これを修正するように(問題がある変更が実施される3ヶ月前の状態へ差し戻すように)指摘したものの、依然として修正が実施されていない
- XWaylandにセグメンテーションフォールトが発生するバグがある。これを修正する古いパッチはあるのだが、以後更新もされていないしマージもされていない
- 最近のCairoはビルドテストスィートをクリアすることができなくなっている。現状を改善するためのパッチは存在するのだが、3ヶ月が経過した今もマージされていない
UbuntuはWaylandではなくMirと呼ばれるディスプレイサーバの開発を進めており、将来的にはデフォルトのディスプレイサーバをMirに置き換えることにしている。Waylandの今後の動向が注目される。