シマンテックは6月4日、同社のクラウドとモバイルセキュリティ製品が、サイボウズの「cybozu.com」、「サイボウズKUNAI」と連携すると発表した。また、シマンテックのモバイルアプリケーション開発企業向けプログラム「Symantec Sealed Program」にサイボウズが日本企業として初参加したことも合わせて発表されている。

連携1点目は、クラウドやモバイル環境のクラウド向けセキュリティゲートウェイサービス「Symantec O3」とクラウド基盤「cybozu.com」の連携。これは、シマンテックのクラウド向け情報保護と認証サービス「 Symantec O3 」と、サイボウズが提供するクラウド基盤「cybozu.com」を接続するコネクターを開発したことによるもの。これにより、cybozu.comがSymantec O3を利用できるクラウドサービスの1つとなり、エンドユーザーはグループウェア上の各種アプリケーションに対して、シングルサインオンが可能になった。また、IT管理者が利用者のアクセス制御、コンプライアンスを一括管理できるという。

連携概略図

「cybozu.com」のようなクラウド基盤と社内環境を組み合わせて安全に利用するには、これまで各企業においてSAML認証を利用するためのサーバの設置など、インフラ環境を整備する必要があったが、今回の連携により、cybozu.comをSymantec O3を経由したクラウドサービスとして使用することで、インフラ投資やセキュリティ工数を削減できるという。

2点目の連携は、モバイルアプリ管理ツール「Symantec App Center」とスマートフォン用モバイルアプリ「サイボウズKUNAI」の連携。

シマンテックは5月29日、モバイルアプリケーション開発企業向けプログラム「Symantec Sealed Program」を発表し、参加するISVを募集していたが、サイボウズはこのプログラムに日本企業として初めて参加。これにより、同社のスマートフォン用モバイルアプリ「サイボウズKUNAI」が、「Symantec App Center」のラッピング技術と連携される。

「Symantec Sealed Program」では、セキュリティポリシーでアプリケーションを包み込むSymantec App Centerのラッピング技術により、アプリケーション開発企業は、ソースコードを変更することなく、暗号化、認証、情報漏えい防止ポリシー、アプリケーション配布の無効化といった、シマンテックのセキュリティおよび管理機能を自社のモバイルアプリケーションに組み込むことができる。

シマンテックのロゴが入った"サイボウズKUNAI"

今回、サイボウズがこのプログラムに参加することにより、既存のcybozu.comの顧客企業は、ラップされた「サイボウズKUNAI」を通じて、安心してBYOD あるいはワークスタイル変革に向けた信頼できる仕事環境の構築を実現することができる。

さらに、シマンテックのロゴが入った「サイボウズKUNAI」を新たに「Symantec App Center」上で提供することができるようになるほか、シマンテックのSealed Programカタログを通じて、世界に向けて「サイボウズKUNAI」を訴求することが可能となる。