スウェーデン国語審議会は3月27日、2012年の新語の1つだった「ogooglebar」(英語で"un-google-able")を削除することを発表した。米Googleと商標で行き違いがあった末の判断という。審議会のディレクターは「言語は発展にあたって、ブランドの保護などを気にしない」「言語を決めるのはわれわれ利用者だ」として、Googleの態度に遺憾を示している。
スウェーデン国語審議会は毎年、スウェーデン語として公式に認める新語リストを公表しているが、「ogooglebar」はその1つとして2012年末に発表された。英訳語を直訳すると「Googleできない」となり、「検索エンジンを利用してWeb上で見つけられない」というのが定義となる。
同審議会によると、リスト発表後Googleより連絡があり、定義に一般的な検索エンジンではなくGoogleと特定し、GoogleはGoogleの登録商標であることを明記するよう求めたという。審議会では、各新語はスウェーデン語での使われ方に沿って定義したもので、言語の定義は利用する人が決めるという趣旨を説明したが合意に至らなかったと説明している。
その結果、Googleが提示する長期的なプロセスで解決する代わりに、「ogooglebar」をリストから削除することに決定したと報告している。
審議会のディレクター、Ann Cederberg氏は「言語は発展にあたってブランドの保護などを気にしない」と述べ、Googleの行為に反感を露にしている。