Phoronixに興味深いベンチマーク結果が掲載された。LLVM Clang 3.2と、現在開発段階にあるLLVM Clang 3.3を比較したもの。ベンチマークはUbuntu 13.04 x86_64で実行されており、使用されたCPUはIntel Core i7 990X Extreme Editionとされている。ベンチマーク結果はどの計測でもLLVM Clang 3.3開発版がLLVM Clang 3.2の結果を上回っている。はっきりと性能が向上していることがわかる。

LLVMは比較的後発のコンパイラインフラストラクチャ。ClangはLLVMで動作するCフロントエンド。後発だけあって仕組みがよく整理されており、C言語以外にもさまざまなプログラミング言語に対応しているという特徴がある。メモリが十分ある場合にはコンパイル時間が短いこと、ライセンスがBSDライセンスで扱いやすいという特徴があり、多くのプロジェクトでLLVM Clangの採用が進んでいる。

GCCはさまざまなアーキテクチャに対応しオープンソースとしての歴史も長く、デフォルトのC/C++コンパイラとして使われていることが多い。これまでGCCとLLVM Clangは性能にそれぞれ特徴があり、どちらを採用するかの決定はケース・バイ・ケースだった。