日立システムズは3月5日、東南アジア地域の環境やニーズに適したマイクロデータセンターを新たに開発し、省スペース・低消費電力でデータセンター機能を利用可能なマイクロデータセンターのグローバル対応モデルを、販売パートナーを通じ、タイ王国で販売を開始すると発表した。

マイクロデータセンターのグローバル対応モデル

マイクロデータセンターのグローバル対応モデルは、サーバラックにサーバなどのIT機器や空調ユニット、UPS(無停電電源装置)を搭載する屋内設置型の装置で、特殊な工事も不要で、高温多湿な東南アジア地域においてもITシステムを安定的に利用できるように、摂氏45度の外気に耐える設計になっている。

また、現地生産により製造コストを低減するとともに、ASEAN各国でもスマートロジスティクスを推進する日立物流との連携により輸送の効率化を実現し、従来製品よりも安価な価格で提供する。

コスト低減効果では、室外機、廃棄ダクト、ドレン水排水パイプ工事が不要で、空調装置はラック背面に設置されラック内だけを冷却、部屋全体を冷却する必要がなく冷却効率が高く、ラック内は密閉され、ホットアイル、クールアイルに分割した効率的な冷却により、電気使用量を削減する。

空気循環は、温度センサーによってラック内の温度を管理、専用鍵によってフロントドア、バックドアを施錠し、セキュリティ面も安心となる。収容容量42Uに対して、冷却性能は9,000BTU(3,040W 摂氏35度 湿度80%)。

顧客は、電源をつなぐだけですぐにサーバルームとして利用可能となり、約3時間で導入作業を完了。本製品の導入・活用により、データセンターやサーバルームを新設・利用する場合に比べ、導入・運用コストを大幅に削減することが可能になる。また、企業の成長にあわせて柔軟に移設・拡張ができるほか、ニーズに応じてサーバー統合サービスや仮想化システムの導入、遠隔監視サービス、ヘルプデスクサービスなども利用可能となる。

価格は個別見積りで提供される。