職場に好きじゃない人がいるーー組織となればいろんな人がいて、いろんな行動や考え方がある。自分と同じように考えない人がいて当然だ。だが、「違い」が「嫌悪」になり、重荷になるのは精神的によくない。

ここはひとつ、自分なりの"対処マニュアル"を作って切り抜けたい。参考になりそうな記事「嫌いな人をどうやって管理するか(原題:How To Manage Someone You Hate)」をOpen Forumから紹介しよう。記事は管理職向けではあるが、同僚に対しても役立ちそうだ。

全員を好きにならなくてもよい

管理職だからといって、部下全員を好きになる必要はない。それは無理な話だ。管理職でなくても、嫌いな人がいて当たり前。一緒に働く相手に過ぎないのだから、好き・嫌いではなく、その人がやっていることを尊重する姿勢を持とう。その人の才能や能力を正当に認めるということだ。嫌いな相手から好きなところを見つけようとする努力(好きになる努力)は、仕事上の同僚や部下に対しては必須ではないということのようだ。

もっと大きな"敵"がある

あなたの会社やチームは、1つの組織として競争している。非営利団体であっても、生き残りのため、問題解決のためになんらかの敵(あるいは目標)があるはずだ。嫌いな部下や同僚も、結局は同じ会社に務めて、より大きな敵や目標に向けて戦う"味方"である。組織内でのいざこざはほどほどに。共通の敵を見つけて共同作業をすると考えてはどうだろう?

距離を置く

その人がどうしても我慢できないときは、距離を置くのも効果がある。可能であれば席を離すなどして距離を持ち、怒りをおさめて心を柔らかくしよう。

嫌悪感はあなたに返ってくる

同じグループのあの人をあなたがどれだけ「きらいだ」と思ったところで、その人は変わらないし、その人にとっては痛くもかゆくもない。嫌悪感が生むストレスは相当なもの。それはあなたに返ってくる。であれば、気持ちの中でその人を許してはどうだろう。その人を正当化することではない、あなたをストレスから解放するために、だ。

どうやって許すか。その人がそのように考え振る舞うことは、その人のこれまでの人生の結果なのだーーそれは自分自身にもいえること。その人が生きてきた道をあなたがたどったなら、きっと同じように振る舞うだろう。許しの感情により、あなたが背負っていた膨大なストレスはなくなり、その人と仕事をすることがそれほど苦痛ではなくなるだろう。

あなた自身の問題は?

人が嫌いになるという問題は、結局のところあなた自身に帰すことができる。誰かが嫌いと思ったとき、その人の行動が自分にもあてはまることがあるというケースは多い。嫌悪感は、あなた自身が問題を抱えているということを教えてくれるインジケーターだ。自分自身のいやなところ、満足していないところ、修正の必要があるところ・・・思い切って向き合ってみよう。

実のところ、全員が仲良しというチームは弱い。類は友を呼ぶで、似たような人が集まったチームは、考え方もスキルも同じ。そんな中から新しいアイディアは生まれない。異なる環境に置かれると人は成長する。まずは、この人が嫌いだという感情に気がつくことが大切。対策に向けて次のステップに進めることができる。