NASAの火星探査機「キュリオシティ」が火星に降りたって以降、次々と新たな画像が公開されている。今回は、キュリオシティに関連したカラー写真を紹介していく。
キュリオシティ、初のカラー写真
キュリオシティが初めて撮影した、360度のパノラマ画像の一部。探索の目的地であるクレーター「ゲール・クレーター」の中央に存在する「シャープ山」が、写真奥の左側に写っているのが見える。
初の高解像度モザイク画像
ゲール・クレーターの着陸地点で、キュリオシティがとらえたモザイク画像。メインの画像の色は、カメラで撮影されたそのままの色調だ。人間の目が知覚する色と同じかどうかは判断できないが、一般のカメラでカラー画像を撮影するのとまったく同じ方法を使用しているため、携帯電話のカメラが記録する画像と同等と考えられる。
メイン画像とリンクされた2番目のバージョンの色は、地球の太陽光に照らされた状態に見えるよう、修正がかかっている。ホワイトバランス処理をかけ、岩を認識、区別できるように調整する。このモザイク画像で最も興味深い点は、着陸地点北のクレーター壁の一部にある網目状の谷である。これらは水の浸食によって形成されたと考えられ、外側からゲール・クレーターに入り込んでいる。
ゲール・クレーターを眺めるキュリオシティ
NASAの火星探査機「キュリオシティ」が撮影した360度のパノラマ画像の一部。画像内に散見される灰色のシミについては、今後の調査の対象となるとのこと。
かつて流れていた"川"を撮影
キュリオシティが撮影したゲール・クレーターの壁の一部。これまで送られてきた画像と大きな差異はないように見えるが、科学者にとっては火星の地表に川があった痕跡の含まれる初めての画像として意味があるものだ。
網目状の谷は、火星表面を水が自由に流れていた時代に遡る。画像にある主要な溝は、山に続くホコリっぽい道路のように見えるが、実際はゲール・クレーターの北側の壁と縁である。
火星の岩石がよく見える高解像度画像
キュリオシティがシャープ山に向かって着陸地点の南側を撮影した画像。まるで地球の昼間のような明るさに見えるが、これは科学者たちが画像中の岩などを見分けやすくなるよう、ホワイトバランスを調整したためだ。
キュリオシティをとらえたあざやかなカラー画像
火星地表に降り立ったキュリオシティの姿を、火星偵察衛星「HiRISE」が捉えた写真。火星地表の微妙な色調が分かりやすくなるよう補正したもので、画像下部の青い部分について、実際の色はより灰色がかっているとのことだ。