2012年夏に東京都内で開催されている展覧会の中から、アート・デザインの"最前線"を感じられるものをピックアップした。取り上げた展覧会はどれも入場無料なので、誰でも気軽に行けるものばかり。この機会にぜひ、アートに触れる時間を作ってみてほしい。

メディア・アートの入門編「オープン・スペース2012」

NTTインターコミュニケーション・センター(ICC)にて開催されている展覧会「オープン・スペース2012」。同展覧会は2006年から毎年行われており、メディア・アート作品をはじめとした現代のメディア環境における多様な表現を取り上げ、幅広い観客層に向けて紹介していくものとなっている。

今年度はiOSアプリ「リズムシ」シリーズで知られる成瀬つばさや、多摩美術大学と東京大学が共同で取り組む芸術衛星打ち上げプロジェクトをはじめ、個性的な展示が行われている。

最寄り駅:京王新線・初台駅(徒歩3分)
アクセス方法の詳細は同展覧会のWebページ参照のこと
開催期間・開場時間:2013年3月3日まで/11:00~18:00
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)

AR三兄弟や森本千絵が参加!「グラフィックトライアル2012」

印刷博物館で開催されている展覧会「グラフィックトライアル2012」。第一線で活躍するクリエイターがさまざまな印刷表現に挑戦する企画で、今回で7回目の開催となる。

参加クリエイターは、グラフィックデザイナー・勝井三雄とAR三兄弟、アートディレクター・森本千絵、グラフィックデザイナー・三星安澄、アートディレクター・竹内清高。特殊印刷・加工は使用せず、一般的なオフセット印刷を用いてどのような表現が可能なのか、クリエイターが凸版印刷のプリンティングディレクターと共に印刷実験を重ね、グラフィック表現の可能性を探った。

最寄り駅:地下鉄有楽町線・江戸川橋駅(徒歩8分)、JR総武線・飯田橋駅(徒歩13分)、地下鉄丸ノ内線、地下鉄南北線・後楽園駅(徒歩10分)
アクセス方法の詳細は同展覧会のWebページ参照のこと
開催期間・開場時間:8月26日まで/10:00~18:00(入場は閉館の30分前で締切)
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)

独自開発の工作機械も登場する「紙とデジタルファブリケーション」展

竹尾見本帖本店で行われる「紙とデジタルファブリケーション」展は、独自開発した筋押しマシンによる実演やインスタレーションによって、紙とデジタルファブリケーションの織りなす世界観を見せるもの。歴史ある紙の専門商社である竹尾と、新たなムーブメントであるデジタルファブリケーションが交差する展覧会となりそうだ。

デジタルファブリケーションとは、PCと接続されたレーザーカッターなどのデジタル工作機械を用いて、紙、木材、アクリルなど、さまざまな素材を成形する技術を指す単語。国内では今年3月にデジタルファブリケーションを個人で体験可能な「ファブカフェ」がオープンしている。

最寄り駅:東京メトロ半蔵門線・都営三田線・都営新宿線・神保町駅(徒歩8分)、東京メトロ東西線・竹橋駅(徒歩8分)など
アクセス方法の詳細は同展覧会のWebページ参照のこと
開催期間・開場時間:8月15日~9月7日/10:00~19:00
休館日:土・日・祝日(8月15日は17時まで)

groovisionsを代表するアイコンのリニューアル展示「groovisions Lesson 2012」

ポーラ ミュージアム アネックスで行われている展覧会「groovisions Lesson 2012」。デザインスタジオ「groovisions」の生み出した人型グラフィックデザイン/システム「chappie」の初リニューアルに合わせたお披露目の場であると同時に、これまで公開されてこなかったグラフィックシステムが見られる場となっている。

会期中に限り、展覧会会場にて当日の自分の服装・髪型などをデザインに反映した「chappie名刺」を作成可能。詳細は会場のスタッフに要相談とのことだ。

最寄り駅:東京メトロ有楽町線・銀座一丁目駅(7番出口すぐ)、JR山手線、京浜東北線・有楽町駅(徒歩5分)など
アクセス方法の詳細は同展覧会のWebページ参照のこと
開催期間・開場時間:9月9日まで/11:00~20:00(入場は閉館の30分前で締切)
休館日:会期中無休

2012年のグッドデザイン賞候補も登場する「わたしたちのロングライフデザイン展」

東京ミッドタウン・デザインハブで開催される「わたしたちのロングライフデザイン展」。日本を代表するデザイン運動であるグッドデザイン賞の特別賞「グッドデザイン・ロングライフデザイン賞」をテーマに、人々から長い年月にわたって愛され、支持されているデザインや、変わらない魅力を発揮し続けるデザインを紹介していくという。

会場では、今年度の「ロングライフデザイン賞」の候補作が初めて一般公開される。来場者は候補作に対して支持のコメントを書き込むことができ、コメント内容はその後実施される審査にも反映される予定。コメントの書き込みは8月31日までとなっており、同賞の発表は10月1日に行われる。

最寄り駅:都営地下鉄大江戸線、東京メトロ日比谷線・六本木駅(直結)
アクセス方法の詳細は同展覧会のWebページ参照のこと
開催期間:8月17日~9月26日/11:00~19:00
休館日:土・日・祝日、9月10日