ディアイティは7月26日、クルウィットと販売代理店契約を締結して、同社の提供する対サイバー攻撃アラートサービス「SiteVisor」に付加機能をプラスした「SiteVisor Professional」の提供を8月1日から開始すると発表した。

SiteVisor Professionalは、ダークネット(未使用IPアドレス空間)への不正アクセスの発見・通知に加え、異常の原因調査などもサポートする対サイバー攻撃支援サービス。ダークネットへのアクセスの多くはマルウェアの感染が原因となっているため、アクセスをモニターすることで感染をいち早く検知できるという。

不正アクセス検知時にアラートを通知するだけでなく、関連情報のWebサイトへの書き込み調査や、最新のサイバー攻撃情報を含む月次レポートの提供など、ディアイティのセキュリティ情報監視ノウハウを生かしたサービスを利用できる点が特徴。ディアイティは、SiteVisor Professionalによってネットワークの設定ミスやワーム感染、DDoS攻撃などを早期に発見・対応できることから「企業としての社会的責任を果たすため、あるいはリスクマネジメントとして有効な手段」だと説明している。

販売価格は月額10万円(税抜)で、1ヵ月限定で5万円(税抜)で利用できる試用プランも用意されている。

なお、SiteVisor ProfessionalのベースになるSiteVisorには、情報通信研究機構(NICT)が開発した対サイバー攻撃アラートシステム「DAEDALUS(ダイダロス)」が利用されている。DAEDALUSは、日本各地に分散配置されたダークネット観測網を用いて、組織内ネットワークの異常な通信を検知してアラートを送信するシステム。ネットワーク可視化エンジンにより、ネットワークの状況を視覚的に確認することもできる。NICTは、既存の侵入検知システムや侵入防止システムなどとあわせてDAEDALUSを利用することで、組織内ネットワークの情報セキュリティを強化できるとしている。

DAEDALUSの検知対象となる3ケース

DAEDALUSの可視化エンジン(上部からの視点)。中央の青いボールはインターネットを表し、周囲の青いリングは観測対象組織を表している

DAEDALUSの可視化エンジン(観測対象組織)。水色部分がライブネット(使用中IPアドレス)、紺色部分がダークネット(未使用IP アドレス)

DAEDALUSの可視化エンジン(新規アラート発生時)