ユニアデックスは6月5日、ICT機器の保守対応にあたるサービス要員1,000名に、タブレット端末(iPad)とスマートフォン(htc EVO)の各々1,000台を配布し、同社のデータセンタに集約されている保守情報(ドキュメント、写真、動画など)や、Webで公開されているベンダーのメンテナンス情報を、移動中でも容易に検索、閲覧、収集することを可能にしたと発表した。既に5月中旬には、各900台が配布され、10月までにはすべての配布が完了する予定。

同社は従来「サービス・サポートシステム(以下、SSS)」を社内に構築し、サービス要員に配布しているGPS対応携帯電話と連携した保守体制を敷いてきた。センター側がサービス要員の位置情報を把握し、最短で駆けつけることのできる要員をアサイン。ハードウエア障害対応の進捗対応をリアルタイムに把握するなど、効率的なサポート業務を推進してきた。

しかし、今回、SSSをスマートモバイル端末利用に変更することで、より質の良い保守サービスをより迅速に提供していく基盤が完成する。

利用概略図

保守現場においては、配布されたスマートモバイル端末で、機器に貼り付けられたバーコードを読むだけで、部品情報が読み取れるようになり(本年8月から順次実施予定)、移動中に収集していたメンテナンス情報との連携もよりスムーズになる。

さらに現場での解決が困難で、同社サポートセンターの助言が必要になる場合、電話だけでは通じにくい状況をビジュアルで伝えるテレビ会議を利用することもでき、作業報告書のペーパーレス化も図れる。こうした検索、収集、コミュニケーションの効率化により、サービス要員は現場への移動時間を有効活用することができ、現場での対応力を一層向上させることができる。

また、タブレット端末ならびにスマートフォンで収集した各種の顧客情報は、作業終了後にはセンター主導で完全消去され、重要情報の流出や機器紛失時の心配もなくなるという。