日本放送協会(NHK)は5月10日、 スーパーハイビジョン(SHV)用小型カメラヘッドを開発したと発表した。

同製品は、現行のハイビジョン(HD)カメラと同等サイズでSHV用小型カメラヘッドを日立国際電気の協力を得て開発した。

従来のSHVカメラは、複数の撮像素子を組み合わせた撮像方式を使用していたが、この方式はRGB3原色に色を分離するプリズムが必要となるため、カメラヘッドの小型化が困難だった。

今回、新たにカラーフィルタを搭載した2.5インチ有効画素数3300万画素(7680×4320画素)の撮像素子を試作し、撮像素子1枚でカラー映像が撮影できるようにした。これにより、プリズムが不要となるため、SHV用カメラヘッドの大幅な小型・軽量化を実現した。

カメラヘッド本体の重量は約4kgで、従来品に比べて1/5以下に軽量化されている。さらに、カメラヘッドを小型化したことにより、一眼レフカメラ用の様々なレンズもそのまま使用できるようになった。

この他のスペックは、フレームレートが60fps。限界解像度が3400TV本以上。消費電力が45Wとなっている。

SHVカメラの比較写真、新開発した小型カメラ(左)、従来のカメラ(右)